私の手記- memoir -です


by masatokunkeio

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50mm1.4で世界を切りとる

なぜそうなるのか詳しい技術的なことは全く無知であるが、現在売られている一眼レフカメラで、いわゆる50mm1.4(ゴーゼロイチヨン)レンズを使うとおよそ70ミリくらいになってしまう。オリンパス等のフォーサイズと言われる一眼であれば50ミリレンズが100ミリ近くなってしまう。

肉眼で見たとき一番近い画角をもったといわれる50mm1.4。もし50mmがそのまま50mmとして使えたら、かつてフィルムカメラで撮影していた時の「定番」が復活するのだ。

最近カメラはやれ広角だのやれ望遠だので、たしかに便利にはなったが「写真を撮る」という行為というより「写真を撮らされている感」が強くなってきた。ズームに振り回されて、確かに遠くの風景を簡単にとれるようになったが、出来上がった写真を見ると「感動」より「疲労」する方が多くなったような気がする。

50mm1.4という単焦点レンズのみで撮影すると非常に面白い世界が見える。
なんの変哲もない日常の一コマを撮影しても、50mm1.4で切りとった世界にはドラマを感じる。
もしデジタルカメラで、50mmレンズを50mmとして使うにはNikonであればD3やD700、Canonであれば5Dや1Dといった高価で重いカメラが必要になる。また最近流行の広角レンズではないので、50mmではとれない部分も多い。しかしそれでも面白いのだ。写真を撮るのにレンズを動かすズームレンズと異なり、50mm1.4であれば、体を動かす必要がある。花を撮るにも、ズームレンズであれば、ササッとレンズにあるズームリングを回転させれば花を大きく撮ることが可能であるが、50mmであれば撮影者がカメラごと花に近づく必要がある。この「花に近づく」というプロセスが面白いのだ。

旅行などのスナップはパッパッパっと手軽に撮りたいことが多い。私も10カ国とまでいかないがそれに近く色んな国を訪れた。旅の間、カメラの機能がどうのこうの考える暇がないことの方が多い。そんな時手軽なズームレンズは最高のパートナーとして機能してくれる。近づくことが出来ない風景を身軽に引き寄せ写真に納めることが出来る。またレンズ一本で2本分、下手すると3本分の機能を果たしてくれるので、海外旅行では荷物を減らすことが出来るまさにベストフレンドだ。

しかしそんな中、50mm1.4といった単焦点レンズで撮った写真が混ざるとなぜか目立つ。綺麗にとれていなくても目立って仕方がない。「カメラが撮った写真」でなく「自分が撮った写真」だからだ。

「そうそう、これこれ。ぴんとあって無いけど、写ってない部分あるけど、、」
まるで、「ミロのビーナスの腕がないのは想像という美が作用して鑑賞者に無限の腕を与える」のごとく、50mm1.4でとった一枚の写真から上下左右へ無限に想像できる世界が広がってゆくのだ。

フルサイズ一眼と50mm1.4でもう一度、あの風景を取り直したい。
最近になって、そんな衝動に駆られる。
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by masatonet | 2008-05-20 10:21 | ヒトリゴト日記